大阪のオリジナルを
もういちど探しあてる。
テレビなどマスメディアで紹介されても、
きらめくネオンやお笑いなど、派手な部分ばかりが注目され、
どこかステレオタイプのイメージでくくられがちな大阪。
しかしここで、そんな既成概念を取り払い、
まっさらな視点で、まあたらしい座標軸でとらえ直してみる。
大阪のオリジナルを再発見するためのfield trip=現地調査。
私たちがそのための手がかりとしたのは、
大阪にありながらも、大阪をゆうゆうと飛び越えて
絶大なる人気を誇る、ショップオーナーたちの言葉でした。
彼らは、大阪の持つ既存の価値やイメージにおもねることなく、
あるいは、ことさらアンチを気取るでもなく、
ただ自分たちの手で、信じるセンスで空間を作り、
共感をしてくれる人たちのために開け放っている。
そしてその場に、大阪という街を確かに選んでいる。
あたかも音楽のような、人なつっこいコトバとココロを交わしながら、
暮らす人同士にゆるい絆が、またたく間に生まれている。
楽しいこと、ゆかいなこと、おいしいことにあふれ、
そこから得たすべての感性が、オリジナルなもの作りにつながっている。
遊ぶように働き、創りながら暮らし、話すように発信している。
この本は、そんなショップオーナーをはじめ、
いろいろな大阪のクリエイターたちを
さまざまな角度から調査した、フィールドノート。